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恵迪寮中途退寮者の意見

北海道大学学生・恵迪寮中途退寮者の井上大輔が書いています。恵迪寮での文化の押し付け、多発するハラスメント、民主主義を無視した運営に辟易して退寮しました。

部屋替えもまた恵迪寮の文化を守る装置だ。

恵迪寮では6月と12月に部屋替えをする。この部屋替えもまた、恵迪寮の文化を守る装置として働いている。今日はこれについて述べる。

2013年の12月から2014年の5月まで、私は恵迪寮のある相部屋 (恵迪寮の用語では「複数人数部屋」) にいた。私自身は3年目から4年目になる時期である。4月に、その部屋にも新入寮生たちが入ってきた。その部屋では、行事参加や食い極の強要をしないことを、3月に既に上級生の方針としていた。

4月・5月、私たち上級生は新入寮生に何も強要しなかった。強いて言えば、5月の延齢杯 (朝4時から行うサッカートーナメント) は、部屋員 (新入寮生も上級生も) 全員参加の会議で、「1回戦だけは出場しよう。もし2回戦以降に進めたら、それは参加してもしなくても自由にしよう」と決めた。

しかし5月後半、部屋替えが近づいたとき、ある上級生が、「恵迪寮の相部屋にいるかぎり、食い極とは無縁でいられない。いまこの部屋にいる新入寮生が食い極の経験のないまま部屋替えを迎えると、部屋の選択肢が減ってしまい、気の毒だ。だから食い極をさせよう」と提案した。私ももっともだと思い、新入寮生に食い極をさせた。

もし恵迪寮に部屋替えがなければ、私はこの部屋の新入寮生に食い極をさせなかったと思う。この部屋で新入寮生に議案の書き方や審議の進め方を教えて、一人前の自治会員に育てただろう。食い極をしていなくても、文化に同調できなくても、仕事さえできれば、文句を言われる筋合いはないはずだ。いや、伝統派は文句を言うだろうが、それは言う方がおかしい。こう考えると、恵迪寮に年に2度の部屋替えがあるのも、文化を守るための工夫だ。私のような、文化に否定的な改革派の上級生に対し、寮の業務上の必要性に従って新入寮生を育成することを規制し、恵迪寮の常識に従って行動するように導くはたらきがある。

念のために書き添えると、食い極をさせることを提案した上級生は、恵迪寮伝統派とは一線を画した立場の方である。理解力・想像力ともに優れており、恵迪寮の良い部分を保ち悪い部分を変えるために、 実に頭の下がるような地道な活動を継続しておられる方である。

(井上大輔北海道大学3年・恵迪寮中途退寮者。シェア・転載歓迎。)