恵迪寮中途退寮者の意見

北海道大学学生・恵迪寮中途退寮者の井上大輔が書いています。恵迪寮での文化の押し付け、多発するハラスメント、民主主義を無視した運営に辟易して退寮しました。

恵迪寮の文化とされているもの

今日まで、

・恵迪寮には独特の文化があること

・その文化を守ろうとするあまり、文化に馴染めない人には住みにくい寮になっていること

・また、文化を守るための装置が、寮の民主的な運営を阻害する装置にもなっていること

を書いてきた。今日は、具体的に、何が恵迪寮の文化とされているかを書く。

・食い極

・上下関係

・改め:あだ名のこと。たいてい、上級生が新入寮生に命名する。外見や行動の特徴を椰揄するようなものも少なくない。

・ナポレオン:チーム戦のトランプゲーム。負けた人は他の全員にアイスやジュースやスナックを振る舞う。不味いプレーをした下級生を怒鳴ったり殴ったりする寮生もいる。

・ジャン:じゃんけんの略。じゃんけんをして負けた人が他の全員にジュースやアイスやスナックを買う。

・引き:カード引きの略。トランプを一人1枚引いて、ナポレオンのルールで最も弱いカードを引いた人が、他の全員にジュースやアイスやスナックを買う。食器を洗う人や炊飯する人や代議員を決めるための引きもある。

・赤フン:赤いふんどし。

・高下駄:歯の高い下駄。寮内で5000円程度で販売している。

・ストーム:円陣を組んで歌ったあと身体をぶつけ合う。男子寮生は赤フンのみを身につけて参加する。

・グッズ:部屋や委員会で作る揃いの服や小物。

・部屋まわり:新入りの挨拶まわりという名目で、新入寮生に各部屋を訪れさせる。各部屋は新入寮生に自己紹介をさせた後、ゲームをやらせたり、芸をさせたり、寮の裏の沼に飛び込ませたり、雪の上を裸足で走らせたりする。1995年に急性アルコール中毒で寮生が一人亡くなるまでは、酒の一気飲みをさせていた。

・ごっつぁん:飲食物やグッズをおごること。1年目と、追いコン (追い出しコンパ) 時の卒寮生が対象になる。

・新歓コンパ:新入寮生はここで芸をする。

・相撲大会

・駅伝:街中で行う借り物競争。「通行人に芸をして笑いを取る」「背中に『ツッコミ待ち』と貼り紙してブックオフで立ち読みする」といった課題が与えられる。

・入学式における仮装:新入寮生が仮装をして大学の入学式に向かう。例年、会場に入れない。

・観桜会:寮から円山公園まで歩いて行って花見をする。道中で何回かストームをする。

観楓会:高下駄を履いて一晩かけて寮から定山渓温泉まで歩く。出発時に5人ほどの単位で高下駄引きをして負けた人が全員分の高下駄を買うほか、途中商店やコンビニがある度に引きをする。

・エッセン:部屋ごとに当番制で作る夕食。

・スペ:スペシャルの略。日曜の夕方に執行委員会炊務部が食事を200人分ほど作り、寮生に一人前200円ほどで販売するもの。

・新聞:文化活動常任委員会の新聞会が発行する新聞。内容は期ごとの方針によるが、ほとんどの期でエンターテイメントを重視しており、ジャーナリズム性はほぼない。

・雑誌:文化活動常任委員会の雑誌「恵迪」編集委員会や、他の委員会や有志が雑誌を発行することがある。こちらはジャーナリズム性のあるものもある。

・寮歌:明治40年以来ほぼ毎年作歌されている。

・寮歌指導:寮歌普及委員会主導で寮歌を歌う。寮の共用の広間で行うほか、寮歌普及委員会が部屋や風呂を訪問してそこで歌うものもある。後者は、断ってもしつこく食い下がる、委員が大人数で押し掛けて歌わざるを得ない雰囲気を作るといった問題点が指摘されている。

・寮歌珍報:寮歌普及委員会が発行する、寮歌の歌詞や蘊蓄を書いた印刷物。寮歌普及委員会が部屋を訪ねて主にトイレに貼る。風呂にも貼るときがある。「題号が、寮自治会の機関が公式に発行し公共空間で閲覧させるものとして不適切だ」「トイレや風呂のような私的な生活空間に入り込んでこないでほしい」という抗議が、聞き入れられることはない。

・暁の大決闘:朝4時から行うソフトボール大会。

・延齢杯:朝4時から行うサッカー大会。

・ジャンプ大会:2階の窓から乗り出して芸をしたあと、雪山に飛び降りる。

・ビラ:イベント等の告知のために各部屋に配布する印刷物。手書きで丁寧に作るよう上級生から指導されることが多い。

・企画:イベントのこと。委員会や部屋や有志が主催する。4月の新歓期と11月の寮祭に多く行われる。不定期に行われることもある。

・汚れ企画:参加者に塗料をかけたり沼に飛び込ませる企画の総称。新歓企画や寮祭企画は概ね半分くらいが汚れ企画になる。

・学ラン:裸足にサンダル、ジャージのズボンの上にTシャツを着て学ランをボタンをかけずに羽織る姿が正装に近い扱いを受けており、選挙の候補者はこの姿で演説をすることが多い。

相部屋 (恵迪寮の用語では「複数人数部屋」) では、ナポレオンや引き、企画・行事の類は、1年目は参加を強要されることが多い。また、2年目以上になっても、「上級生が1年目に模範を示さねばならない」「みんながやるのだから一人だけやらないのは許されない」といった論理で参加を要求されることが多い。

(井上大輔北海道大学3年・恵迪寮中途退寮者。シェア・転載歓迎。)